地方を元気にするにはまず雇用
今、地方都市に元気がありません。
マクロで見れば日本の人口が減少していくことは避けられません。
日本の人口が減少すれば、起こることは地方都市の崩壊です。
過疎化した集落は近くの小都市に集約され、やがてその小都市も過疎化して少し離れた中規模の都市に集約され、その中規模の都市もいずれ過疎化して大都市に吸収される…
何百年か後には、東京と名古屋の間には「無人の荒野」が広がっている、などというディストピアさえ想像されてしまいます。
それを避けるには地方が元気になることが必要です。
そしてそのためには、地方都市の中小企業が適正な企業活動を続け、雇用を創出してもらわなければなりません。
産業がないところに人は住みえないのです。
特に、地域に若い人たちを留めておくには、その人たちが働く場所が必要です。
では、そのための採用活動はどのようにすればいいのでしょうか。
地方都市の中小企業は、概ねどこも人手不足に悩んでいます。
キラキラした「HR」ではなく、具体的な「採用」
新卒が入ってこない。
人が辞めたから補充したいが中途採用がうまく行かない。
以前はパート・アルバイトが雇えたが、応募がない。
管理職が育っていない。
採用にかかる経費は年を追うごとに上がるのに結果が出にくい。
経営者も採用担当者も頭を抱えるところです。
様々な業者の方が「HR」「人事のDX化」など目新しい提案をするでしょう。
しかし、地方都市の中小企業と、首都圏の企業とは事情が異なります。
さらに言えば、同じ地方都市の企業でも、中小と大企業では全く事情が異なります。
知名度もない、経費もない、競合も多い。
そんな中で、限られた地元の学生を採用しなければならない。
地方都市の中小企業は「東京の理屈」「大企業の理屈」では採用ができません。
愚直に人を採用して、愚直に育てる
地方都市の中小企業がすべきは、目新しいシステムや手法に飛びついて導入することではありません。
もちろん、今まで通りで良いわけではなく、時代に即していくことは必要です。
ですが、新しい言葉が出るたびに惑わされてはいけません。
結局のところ採用というのは相手がいることであり、相手の心を掴むことが必要なのです。
わたしたちは採用コンサルタントをしています。
本当は、カッコいい言葉を使った新しいシステムを販売して利益を上げていくのがわかりやすいビジネスモデルなのでしょう。
しかしそれは、本当に採用や人事に困っている、地方都市の中小企業の役に立つことではない。
わたしたちはそう考えます。
愚直に人を採用して、愚直に育てる。
地方都市の中小企業に求められているのは、時代に合わせながらも、「人」を大切にすること。
シンプルですが、それだけなのです。